30年愛用しているナイフ、なた、やっとこ、ピンセットです。
やっとことピンセットは使い込みすぎて先端に丸みがついています。
新しいものに変えた方がしっかりとつかめる事はわかっていますが手放せません。
ナイフだけは10年程前から使用していますが、微妙なカーブが手になじんで、とても使いやすいです。
さまざまな形状、大きさの鉄製の型です。
これ以外の五角形、六角形、扇型、その他の形、大きさのものもすべて手作業で曲げます。
小曲げ用の曲げコテです。電熱線で熱して使います。主に変形の曲げなどに使います。
竹には様々な種類がありますが、当工房では主に、朝比奈川周域で採取される真竹、孟宗竹を使用しています。
真竹は高さ20m程になる大型種で、節には環が2つあり、節間が長めです。
材質は弾力性があり、作業がし易い竹です。
孟宗竹は、真竹よりさらに太く、高さも高くなる大型種です。
節間はやや短めで、厚みがあるため、真竹より扱いにくいのですが、こちらの竹を使用することが多くなりました。
使用することは少ないのですが、煤竹(すすたけ)も使います。煤竹とは古い茅葺(かやぶき)屋根の天井などからとれる竹で、100年から200年という長い年月をかけて囲炉裏の煙で燻されて飴色に変化した竹です。人工的には出せない味のあるすばらしい竹です。
最近はほとんどありませんが、古民家を解体する際にもらいに行った事もありました。磨き上げる前は煤が付着していて真っ黒ですが、煤をきれいに落とすと写真のようにきれいな色が現れます。 とても貴重な竹なので、ストックしているものを大事に少しずつ使っています。
竹を油抜きするのは、虫の卵の死滅化、竹繊維の煮沸による糖分の分解によって虫がつきにくくなる等の目的があります。
竹を煮て油抜きをします。
表面に浮き出た油をきれいに拭き取り乾燥させるときれいな白っぽい色に変化します。
竹、竹ひご、木材などを正確な寸法に加工します。
鉈を使って竹を割ります。左手の力加減が大切です。
穴を開けるためのしるしを着ける作業です。
目盛りを着ける道具はオリジナルです。
ほとんどの穴あけ作業はボール盤を使って行います。
電熱線やガスコンロなどで熱した鉄製のコテや鉄製の型を使ってヒゴなどを曲げます。
組み立てはすべて手作業です。
竹ヒゴは1本ずつ手、もしくはピンセットを使ってさします。
火を入れて鉄製の型を熱し、電熱線で温めた竹を巻き付けて形を作ります。
「さまし」と呼ばれる型枠にはめてしばらくさますと形が落ち着きます。
接合部分を斜めにカットし、接着剤を塗りはさみで止めます。
ほぼすべての製品に塗装を施すため、塗料がのるように皮をむきます。
丸い形状の竹は、ロクロを使って皮を剥く作業を行います。ろくろはその他にもさまざまな作業に役立ちます。
ウレタン塗装、ラッカー塗装の場合は、下地塗、研磨、仕上げ塗りと数段階に分けてエアーガンを使って塗装します。
製品によっては、植物性オイルで仕上げる場合もございます。